今回のコラムでは課題解決型研修を成功させるための最後のポイント、「講師の選定」について押さえるべき点をご紹介します。
課題解決型研修を成功させるための5つのポイント
ポイント1)運営事務局のリーダーシップ
ポイント2)参加する受講者の選定とグループ分け
ポイント3)受講生の提言の取り扱い
ポイント4)プログラムを継続させるためのリソースの確保
ポイント5)講師の選定
>今回取り上げるポイント
成功のポイント その5
講師の選定
自社課題検討プログラムでは受講生間のやりとりに加えて、講師の資質や関与の仕方によってダイナミクスが大きく変わり、その結果、最終の提言の質にも大きく影響が出ます。そのため、まず講師の資質として何が求められるポイントかを明確にしておいたほうが選定段階はもちろん、途中で講師に軌道修正を依頼したり、後の振り返りにも有効です。
私の過去の経験も踏まえると講師の資質をみるうえで大きく4つ見るべきポイント(3P+F)があると思います。
「人間性(Personality)」
・講師として信頼感、安定感がある
・様々な課題に関するフィードバックができるだけの実際のビジネス経験が豊富(経営経験、グローバル経験など)
・受講生の話をきちんと受け止める余裕があり、自分の意見を押し付けて威圧感を与えてない
・自分の意見に誤りがある場合は素直に認め、軌道修正を図れる など
「準備力(Preparation)」
・研修前の準備としてタイムテーブルやテキストがきちんと準備されている
・受講生を飽きさせないような工夫(個人ワークやグループワーク)がなされている
・受講生だけでなく、人事や経営など関連するステークホルダーのニーズを理解している など
「運営力(Presentation)」
・無駄な専門用語などを使わず、受講生にわかりやすい平易な言葉でコミュニケーションが取れる
・飽きさせないテンポやリズムがある
・受講生が話をする時間、講師が話をする時間のバランスが適切 など
「フィードバック力(Feedback)」
・受講生チームの進捗や参画意識に応じて、適切な介入や支援を行える
・様々な分野の課題について状況を理解し、適切な質問やコメントができる
・受講生が考えた内容に加えて、外部視点から新たなインプット(事例やフレームワーク)を加えることで、受講生に気付きを与えたり、アウトプットの質向上に貢献できる など
講師の選定や講師とのやりとりにおいては、なんとなくの印象で講師の評価をするのではなく、このような基準を自社としてあらかじめ明確にしておくことでよりプログラムの効果を上げることができます。また、講師の見直しをする場合にも何を期待して講師を変更するのかを明確にするうえでも有効だと思います。
是非コラムの前編と中編で取り上げた内容も含めて、5つのポイントをおさえながら課題解決型研修の費用対効果を最大化して頂きたいと思います。
【まとめ】
課題解決型研修を成功させるための5つのポイント
ポイント1)運営事務局のリーダーシップ
ポイント2)参加する受講者の選定とグループ分け
ポイント3)受講生の提言の取り扱い
ポイント4)プログラムを継続させるためのリソースの確保
ポイント5)講師の選定
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